「地に足を付ける」と決めた、モンブランでの出来事

シャモニーの街並み 内省

こんにちは!YMSでロンドン暮らし中の栞です。

私は7月中旬頃にモンブランを見に、フランスのアルプス山麓の町シャモニーへ。

3泊4日、同じ場所で過ごしていたにも関わらず、最初の2日半と最後の1日半で自分が感じたこと、内面が全然違うことに気付きました。

その自分の内面の変化に対する気付きは、私にとっての「山と海の役割の違い」「これからの人生のフェーズへの向き合い方」も気付かせてくれました。

そしてちょうどそのタイミングで、ブログ執筆のために1年前のツェルマット旅を振り返ることになり、「山が違えば、与える印象、自分の内面がどう感じるかがまるで違う」と認識。

今回はそれを言語化して、みなさんへ何かしらの新たな気づきを与えられたらうれしいです。

私が感じた山が持つ二面性

山の麓で育った私にとって「山」は日常的で、特別な感情を抱くことはありませんでした。

今回シャモニーでは、全く違う2つの感情が出てきたこと、それがマッターホルンとも違っていたことで、「山」ってただ癒される場所ではないんだと気づきました。

ここでは、その2つの感情を深掘りしてみます!

落ち着く、自分のルーツを感じたシャモニーの町

シャモニーの登山鉄道

シャモニーで最初に2日間半に感じたのは「落ち着き」でした。

私は浮遊物が苦手で、一番最初にゴンドラに乗るため駅に着いたときには「え、これにほんまに乗らなあかんの…」としばらく地上で休憩。

それでも「チケット買ってるし乗らなしゃーない!」ってことで意を決して乗るも、到着までは手汗が止まらず。

到着して見えた景色は息を呑むような美しさで、手汗をかくほどの恐怖はこの時は吹っ飛びました。

「そこに山があるから登らなあかん!」という謎の使命感で毎日のように山に登り、登ってしまうと「登って良かった」と心から思えて。

地面に座ってただただ山を眺めてコーヒーを飲んだり、その時間がとても落ち着きました。

浮遊系の乗り物に乗る恐怖を体感してもなお、山に登るとめちゃくちゃ落ち着く…なんでこんな落ち着くんやろうと考えると、2つの理由が思い浮かびました。

「地元の景色」と「自分の名前の意味」に重なっているということ。

地元を彷彿とさせたアルプス周辺の景色

地元そっくりのアルプスの景色

私にとって山は日常的なもので何とも思っていませんでした。

緑が生い茂っているアルプス周辺の山々が地元の山とめちゃくちゃ類似していて、その景色を見た瞬間の第一印象は「綺麗!」とかではなく「地元やん!」

遠く離れたフランスで見たアルプスの景色を「地元」と認識するくらい、自分の内面にちゃんと生まれ育った山の景色が根付いていたと気づいた瞬間でした。

「当たり前」と感じていたものこそ、心の奥底にしっかりと「懐かしさ」が刻み込まれてる。

大事なものってずっとそばに置いておくよりも、一旦離れてみるからこそ、その大切さ・自分にとってはならないと、より一層感じさせてくれるんだなと認識した瞬間でもありました。

自分の名前が「山」の道標を意味している

そして、自分の名前、栞。

栞は本に挟むという意味もあれば、山や森を歩いているときの道標として木の枝に付けたりもします。

今まで育ってきた環境と自分の名前が、山に関連していることに気付き、「そりゃあ山に居たら落ち着くよね!」と納得しました。

私が名前に込めた意味はこちらの記事で語っているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

不安や恐怖が浮き彫りになったシャモニーでの最終日

シャモニーのロープウェイ、エギーユディミディ駅

ゴンドラ・ロープウェイに乗る前はほんっとうに怖くて。

でも、自分の中の「シャモニーで使えるMultiPassを3日間分購入したから元取らねば!」という大阪魂と「そこに山があるから登る!」という登山家魂に鼓舞され、「行かなしゃーないな…」と心を無にして毎回乗車。

毎日数回乗っていたのに、最終日までそのような気持ちでした。

その「気の張り具合」が最終日に少しほどけたのか、山の上でのんびりしているときに、急に「自分自身と向き合わさせられるような感覚」になったんです。

その時に今まで自分で鼓舞して抑え込んでいた不安や恐怖が、一気にブワーっと出てくるような感覚にさえなりました。

何ならあんだけ「落ち着く~!」と思っていたのに、最終日には「早く山おりたいな…」と思うまでに。

山は癒しだけじゃなく、感情を削ぎ落される…と山が人に与える別の顔をここで知りました。

特にシャモニーはスキーで有名な場所で、斜面がかなり急。

ゴンドラやロープウェイも「え、ここ上がっていくん…?」とビビるくらい。

モンブラン

しかもロープウェイがちょうど登って行っている山から落石しているのを目撃したり、「こわっっっ!」と思う場面もチラホラ。

一方、マッターホルンは登山鉄道やケーブルカーなど「地面に足をつけながら」行けるくらい緩やかで、「人や町を見守ってくれている」という印象。

こんな恐怖や不安は全く出て来ませんでした。

標高3,000mを超えても「まだおりたくない!!!」って思って、ずっと心はワクワクしていました。

山が急斜面で落石まで目撃したこと、ゴンドラやロープウェイなど私が苦手な浮遊する乗り物じゃないと山には登れないこと…

シャモニーではこれが積み重なって、最終日に一気に「ドンッッッ」って内面に来たんだなと感じました。

私はマッターホルンでも「地元やん!」って思って、シャモニーでも第一印象は似たような感じでした。

それが数日過ごしてみると、それぞれの山の中で受け取る印象も違ってきて、「だから山は面白い!弟があんなに登山やハイキングにハマるのが分かる!」と一層山に引き込まれた瞬間でもありました。

マッターホルン旅は、こちらからぜひ読んでみてください。

癒しを与える海と、知的好奇心を刺激される地層

私が「山と海が与える印象が明確に違う」ということを理解したのが、モンブランの向かい側の山でのんびり座っていた時のこと。

そこではパラグライダーを楽しんでいる人が多く、みんな自由に空を飛んでいました。

その様子を見て感じたのは「私は空を飛ぶより、海底や地底に潜りたい」

振り返ってみると、何万年もの歴史が刻まれている地層が分かる場所とか、海では「不安や恐怖」を感じたことは一度もないなぁと。

シャモニーでモンブランを眺めながら、そういった場所でどんな感情を抱いていたのか考えてみました。

のんびり過ごしたポルトガルの南海岸の町

ポルトガル、アルブフェイラのビーチ

7月中旬にポルトガルの南海岸、Portimao、Lagos、Albufeiraへ行ってきました。

3つの町に訪れたけど、やっていたことは基本的には同じ。

ただビーチに座って海を眺める。気が向いたら海に入る。たったそれだけ。

海の音を聞いたり、揺れる波を見ているだけでめちゃくちゃ癒されました。

仕事や人間関係で、何か内面が揺れるようなことがあったとしても「まぁいいや~自分は自分だし~」って思わせてくれるような力が、海にはあるなと感じました。

「波も常に揺れながらも変化しているし、人間も同じように揺れながら変化に対応していってる」

その自分の「揺れ」を「修正しなきゃ!」じゃなく「そのままでいい」って、ただビーチに座って海を見ているだけで思えるように。

のんびりリラックスしている雰囲気が海沿いの町に多いのは、海がそういった癒しの力を与えているからかなとも感じました。

ポルトガルのプライアドナアナ

また、癒しだけじゃなく、知的好奇心も刺激されました。

ポルトガルの南海岸沿いのビーチは、崖がずーっと続いていて他のビーチでは見たことのない地形に驚きました。

ビーチで癒されながらも、その地形が気になりすぎてchatGPTに質問攻め!

そこで分かったのは、この地層にも数億年の歴史があるということ。

元々一つの大陸だったのが割れたけど、あるタイミングでアフリカ大陸が北上。

その影響で一気にその大陸がグンっと押し上げられて、崖の土台が形成され、浸食やらを繰り返して今の地形になったそう。

ただのインスタ映えじゃなく、歴史を知ることでその土地をより深く楽しむことができると、改めて感じさせてくれたポルトガル旅でした。

コペルニクスも訪れたヴィエリチカ岩塩坑

ポーランドソルトマイン

ポーランド・クラクフからバスで行ったヴィエリチカ岩塩坑では、知的好奇心を刺激されて常にワクワク。

ながーい階段を降りると(筋肉痛になった)そこには礼拝堂やレストラン、結婚式用のチャペルなどがあって、地下に潜りこんだとは思えないほど広々とした空間が広がっていました。

しかも、この周辺は内陸なのに岩塩が生成されているんです。

岩塩が上から落ちてくると危ないからと削っても削っても出てくるそう。

約2,000万年前はこの周辺は海で、地殻変動により陸に囲まれたりしたのちに、巨大な岩塩層が形成されたと言われています。

壁や地面にライトを当ててみると、塩分が強い部分は透明度が高く透き通って見えました。

何千万年もの歴史が積み重なった地層がまだこうして残っていること、それが人々に見てもらえるように整備されていること、そしてその地層を体感できたこと…全てにとても感銘を受けました。

10~20名くらいのグループでガイドさんのツアーを聞きながら、ずーっと壁を触りながら歩いていたわたし(笑)

「なんでここに岩塩が?」「どれくらいの歴史があるんだろう?」「どうやってここに色んな施設をつくったんだ?」「人に見てもらえるように整備するのに、どれくらいの月日がかかったんだろう?」と、知りたい欲が常にマックスで疑問が絶えず。

ただ癒しを与えてくれる場所だけではなく、知的好奇心を刺激されてワクワクする場所と、私の身体や内面とが相性良いんだなと感じました。

「地に足を付ける」とは?

シャモニーでパラグライダーを楽しむ人たち

ひとつ前のパートでも言ってた「空を飛ぶより、海底や地底に潜りたい」

これは物理的に「空を飛びたくない=浮遊する乗り物(飛行機、ゴンドラやロープウェイとか)に乗りたくない」という意味だと思っていたけど、それだけじゃないのかも?と思うように。

物理的に地面に近いところで暮らす

人間、タワーマンションの高層階に住むと、体調不良を引き起こすこともあるようです。

グラウンディング(大地、地面と繋がっているような感覚)ができないことで、体調不良や精神的不安感が増えることあるそう。

私はこれを友人から聞き、ネットでも調べてみました。

医療的根拠はないと言ってる人もいるけど、その考えに賛同する方も一定数いました。

少しスピリチュアル系の匂いもしますが、でも私は「大地を感じられないことで体調不良を引き起こす可能性がある」という考えには納得させられる部分もあります。

シャモニーでは山に登って地面に座ってのんびりしていたけど、苦手なゴンドラやロープウェイに乗る時には毎回手汗をかくほど緊張。

一人で乗っているときは、音楽を爆音で流して歌って気を紛らわせたりしていました。

山に登るまでが結構な恐怖を抱えながらだったので、地面に座ってるときは「やっと地面に足付けれたわ…」という感じ。

山で綺麗な景色を見て落ち着くことができたってよりも、「やっと浮遊感から解放された」安堵感の方が大きかったのかなと思います。

この経験から、地上から高い場所に行くとやっぱり不安感、疲労感、恐怖というものは、少なからず感じるものなんだなと認識しました。

人生の土台、自分の内側を整える

コーヒーとブラウニー、ロンドンカフェにて

しばらく考えるうちに「地に足を付ける」というのは「物理的に地面に近いところで過ごしたい」という意味だけでなく、「本当はもっと深く、精神的な意味もあるのかも」と気付くように。

2023年11月から今まで月2~3で色んな国を旅して、私のエネルギーは常に外を向いていました。

様々な景色を見て、感じて、経験して、自分と向き合う時間もかなり増えました。

色んな事を吸収しきったから、あとは「エネルギーを内側に向けて、人生の次のフェーズに行くために、土台を整えていくタイミング」だとふと気づいたんです。

「地に足を付けたい」…これには「もうそろそろ、一旦落ち着こう」っていう私の深い部分での望みが含まれていたんだなと。

その場で感じた表面的な事よりも、それをしばらく考えて深層部分での意味を考えると、より自分の人生に今必要なものが分かってくるなと感じました。

このことを理解して納得できたこと

シャモニー旅を終えてからは、あまり旅する気分になれませんでした。

大好きなサッカー選手モドリッチがACミランに移籍したからミラノにも行きたいし、今年のコナンの映画がドイツ語圏で8月末に公開されるからそれを見にドイツ語圏に行きたいし…

以前だったらお給料入ったらすぐに予約をしていたけど、なかなかその手が進まなくて。

でも、急に「行きたいかも…」って思ったアムステルダム旅は、思ってから30分以内にホテルもユーロスターも予約完了という引き寄せられっぷり!

ACミランとコナンを観に行く旅の予約の手が進まなかったのには、二つの理由があると気づきました。

一つ目は、その街自体に惹かれているわけではないから。

今までは「街そのものが持つ魅力」以外の部分(主にサッカー観戦)で旅先を選んだりすることもありました。

でも今はもう「何をしに行くか」じゃなく、その街で何を感じられるか、自分の心が引き寄せられるか、ここが大事なんだと実感。

そして二つ目が「もう飛び回るのを一旦休止して、そろそろ地に足をつけて、次のフェーズに備えて土台を整えるタイミング」だから。

思い返せば、特に社会人になってから今の今までは、ほぼ常に「動」モード。

日本で働いていた時は常にイライラしてたし、日本を出てからはイライラすることやストレスを感じることはなくなったけど、初めて実家から出て家事を一人で全部するようになり、モドリッチを追いかけ、毎月のように旅をして、初めての転職でしかも英語環境、エンタメ溢れるロンドン生活…と常にいい意味の刺激を受けていたな、と思いました。

オランダ旅、ギリシャ旅で感じた「心がまっさらになった感覚」が、シャモニー旅を終えてまた出てくるように。

今はこの人生初の「静」モードをじっくり堪能して、次のフェーズに向けて土台を整えていこうと思っています。

まとめ

マッターホルン

ツェルマットではマッターホルンに癒され、周辺景色が地元と類似していたので、シャモニーでも「モンブランに存分に癒されよう!」とリラックス旅を想像していました。

それがマッターホルンとも全く毛色が違ったし、何ならシャモニー滞在の前半と後半でも感覚が結構違う旅に。

苦手を乗り越えながらも、苦手に対する恐怖を感じたことがきっかけで自分自身と向き合い、「山と海が与える印象の違い」と「これからの私に必要なこと」を改めて認識。

ひとり旅だったからこそ、たくさん向き合って考え抜くことができたと思います。

2023年11月上旬に日本を出てから、20ヶ国近く、延べ70都市くらいを旅してきました。

ギリシャ旅で「自分探しの終わり」を感じたあとも、その後ポルトガル・ポーランド・フランスへ吸い込まれるように旅を続け…。

シャモニーでゴンドラ、ロープウェイ、大揺れの帰りの飛行機と、個人的致死量レベルの浮遊感を経験したので(笑)今は完全に「地に足を付ける」モードに。

もう外に何かを求める、経験しに行く、飛び回るフェーズは一旦休憩。

YMSビザもあと3か月。

しばらくは物理的にも精神的にも「地に足を付ける」ことにして、今まで得てきたものをこれからどう還元していくか、じっくり向き合っていきます。

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