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こんにちは、Rukaです!
渡英1年の振り返りシリーズ第2弾、今回は仕事編。
日本での転職経験ゼロの私の職歴を簡単に紹介します。
- 新卒入社した金融機関で事務職として約6年勤務
- 現在は、教育関連の現地企業で営業として従事(YMSビザ)
ガチガチの日本の金融から、全く違う分野のイギリス企業への転職となったので、それはもう違いはたっくさんあります。
「日本との差なのか、分野の違いなのかどっち?」と思っていたところ、金融出身の上司にチラッと聞いてみたら「金融と教育、全然違う。金融にはもう戻りたくない。」とのこと。
私も「金融には絶っ対戻りたくない」派だったので、同じチームに同志がいて安心。
なので今から紹介するのは、「日本とイギリス」の職場環境の違いだけでなく「金融と教育関連」の違いの要素が多く含まれているのでご留意ください~!
日本の企業文化と違うと感じたこと
職場環境の多くの違いは、ありがたいことに私にとっては全部心地の良いものばかりです。
私が感じたこと、そのまんっま書き出したので「前職の不満」みたいになってしまいましたが、ご了承ください。笑
もう日系企業で働ける気がしない…
職場が持つ価値観:褒める、個性を大事にする文化
- 「できないこと」に目を向けるのではなく「強みや個性」を重視し、褒めてくれる
- 「英語をどれだけ話せるか」よりも「どんな人か」とか内面や波長が重要視される
- 日本だと「有休は月1」「みんな残業してるのに先帰るな」とか、色んな暗黙の了解や同調圧力があったけど、そういうの一切ない
前職はどれだけ頑張っても「ここができてない」と言われ、弱みを潰そうという文化でした。
それが今の職場では、強みやできていることに目を向けてくれます。
私が「自分の営業の仕方があっているかわからない。もっとビジネスライクにすべきなのかフレンドリーになるべきなのか…etc.?」と相談すると
そのままの自分でいてくれたらいい。
もう十分にできているんだから自信もって!
上司のこの言葉に救われました。
日本では「もっと頑張らなきゃ」「このスキル足りてないからできるようにならなきゃ」と思わされていたのが、「そのままでいい」と言われて心が軽くなりました。
同僚たちも「これ良かったよ!」「取引先とのオンラインミーティングもすごくリラックスしてできてたね!」とかめちゃくちゃ言葉にして伝えてくれます。
私は現地企業で働くにあたって一番心配していたのは「英語力」でした。
ですが、こうしてみんなが言葉でたくさん伝えてくれたおかげで「一番大事なのはどれだけ英語が話せるかじゃない」と気付けました。
どこに行っても「人柄・物事に取り組む姿勢」などが大事で、周りと信頼関係を築くにあたり、「英語力」などのスキル以上に重要なものがあると気づくことができました。
私もなかなか人を褒めるということがまだまだ苦手ですが、人の良い部分をすぐに見つけてちゃんと伝えられる、そんな素敵な人になっていきたいです。
労働環境:自分のペースで働けて、プライベートを重視する働き方
- 日本で働いていた時よりも省エネモード気味で働いているけど、勤務態度めちゃくちゃ評価される
- 前職は「繁忙部署の応援制度」があって、自分の仕事の傍ら全く別部署の仕事を数時間させられる時期もあったけど、それも一切ない
- 「有休は来年に持ち越せないから年内に使い切りや!」と人事や上司からも言われる
- 同担当者と休暇かぶってても問題なし
「省エネモード」というのは、勤務中に音楽聞いたりYouTube見たりとか、サボったりしているわけではないです!
勤務時間内はスマホチェックしたりとかも一切することなく、普通に私なりにいつも通りにタスクをコツコツとこなしてます。
「仕事量や忙しさ」に圧倒されることなく、もしやり残したことあっても「明日でいいか」と思えるくらいの心の余裕もあるという感じ。
前職では自分の仕事をしながらでも、部署全体の仕事の進捗状況も見ながら、そっちが滞っていたらそれもする。
その間に電話対応も…というようにかなりのマルチタスクだったのが、今では自分の仕事に集中できる環境で「まさに求めてた環境!」とありがたい気持ちでいっぱいです。
日々ただコツコツ頑張っているのが、こんなにも会社に良い印象・影響を与えられているとは…!
しんどい金融事務でしたが、仕事への姿勢を鍛えられてよかったなと今ではすこーーーし思います。
有休の推奨具合は、日本と比べものにならないくらい素晴らしい!
「有休が足りない」という状況に初めて陥ってしまい、感動しています。
人間関係:フレンドリーな雰囲気
- 「自分の仕事」さえすればオッケーだけど、わかないことがあれば皆助けてくれる
- 年齢層若めの人たちは、イヤホンしてYouTubeとかで音楽聞きながら仕事している人も多い
- 廊下ですれ違ったり休憩室で会った時は、必ず挨拶して立ち話するくらいフレンドリー
働き方のスタイルとしては「自分の仕事を自分のペースで」という感じではありますが、分からないことがあればめちゃくちゃサポートしてくれます。
誰かしら必ず詳しく教えてくれるので、普段よく頼る直属の上司が長期休暇や出張で不在の状況でも安心して働けます。
若い人たちは音楽聞きながら仕事していたりと、かなりリラックスした働き方です。
また、立ち話や隣の席の人たちとの会話が多いのも驚きました。
「週末どうやった?」「次どこか旅行行くの?」「今日の仕事終わり何か予定あるの?」とか、そういう話は毎日のようにします。
前職ではそういった会話はあまりしてこなかったので「どこまで話したらええんや」と最初は距離感が分からず。
でも、包み隠さずぺらぺら喋るうちにいつの間にか仲良くなっていました。
こういう何気ない会話・オープンな会話を通して、みんなの人となりを知り、関係構築していくんだなと勉強になりました。
あと私が素敵だなと感じるのは「名前を呼んでくれること」です。
前職では声かけるときは「おはよう」「ありがとう」というフレーズだけだったのが、こちらでは「Morning,Ruka」「Thank you, Ruka」とか必ず名前を添えて声をかけてくれます。
「名前を呼ばれる」ことがこんなにも嬉しくて心地よいんだなと、ロンドンへ来て気づきました。
私も自然に出てくるように早くなりたい!
前職(金融事務)の忙しさのレベル
これを共有したほうがイメージ付けやすいかなと思い、前職の忙しさレベルを参考程度に。
かなりのマルチタスクで忙しく、残業や早出も当たり前でした。
自分のタスクだけでなく、部署全体、後輩など同僚の進捗状況までも把握してサポートに入る必要がありました。
お昼頃にお手洗い行きたいと思っていたはずなのに、夕方の5時になって「あ、そういやお手洗い行きたいと思ってたんだった」となったり、水分補給すること忘れるくらいの激務。
何かをしに行こうと席を立ち、歩いている途中に誰かに話しかけられると、自分が何しようとしてたか忘れて一旦席に戻って記憶を辿ったり…笑
どれだけタスクをこなしても「常に何かに追われている感」がありました。
特に繁忙期は帰宅して一旦座ると「あしたのジョー」状態に…笑
それが今では、自分のペースでコツコツと仕事を進めていけて「何かに追われている感覚」も全くなく、リラックスして働けています。
海外で働くにあたり大事だと感じたこと
私は日本にいるときから「嫌なことは嫌」と言えるほうでした。
納得いかないことがあれば、定時面談で直属の上司にもその上の役員の人、人事にもハッキリと伝えられました。
ハッキリ言いすぎて、課長や役員の人からは
私らには全然言ってもらっていいけど、人事面談は査定や基本給にも関わってくるから、ネガティブなことは言わないで。
こういうこと頑張りましたとか、ポジティブなことだけ言って。
と言われるほど。笑
なので、海外で働くにあたり心配していたのは「英語力」で、働き方とかについては海外の方が私には合っているだろうなと思っていました。
「英語力」も最重要事項ではなく「働きぶり」が重要と分かったので、本当に心に余裕をもって働けています。
そんな中、日本人のお客さんが増えてきたことで、同僚のイギリス人も日本人の対応をすることが増えたのですが
なんでこんなこと起こるの!?どういう文化!?
と理解に苦しんでいる様子を見て、日本の独特な価値観にも気づきました。
それに気づき、私が思う「海外に働くにあたって必要なマインドセット」をいくつか紹介します。
- 「受け身」の姿勢ではなく、積極的に自分から動く
- どんなチャンスも逃さないように、とりあえずやってみる
- 何か気になることあったら、その場で必ず聞いて、意見を言う
- その場では同意しておいて、後出しで色々文句言うのはナシ
積極的な姿勢
例えインターンやジュニアとしてのスタートからであっても「一労働力」としてみなされる傾向にあります。
日本のように「手取り足取り教える文化」という感じでもないので、「やることない」「放置されている」「何も身についている気がしない」という声もチラホラ聞きます。
せっかく海外に来たなら、受け身・待ちの姿勢でいるのは本当にもったいない!
自分で率先的に動いて、どんなチャンスも逃さないようにしっかりアンテナを張るのが、その後の成長やキャリアにも繋がっていきます。
そのチャンスも掴む前にあれこれ考えると、時間が経つにつれて、そのチャンスは掴まない方向に気持ちが持っていかれやすくなると思います。
色んな条件を考えこむと悶々としちゃうので「もういいや!やっちゃえ!」と腹をくくって、とりあえずやってみる精神が大事だと感じました。
私も実際この仕事はインターンから始めました。
面接時に3か月インターンと聞いて「ロンドンで3か月無給でやっていける?他の有給ですぐに働けるところ探そうかな」と悩んだ時もありました。
でも今のこの仕事は、日本居た時から「やってみたいな」と思っていた仕事だったので
お金は何とかなるでしょ。やりたいことに挑戦しよう!
と決意。
その結果、インターン期間は1か月縮まり3か月目からはフルタイムの有給ポジションで働かせてもらうことに。
こういう経験もあって、やっぱりチャンスはとりあえず掴んでから、その後の未来が広がってくるんだと実感しました。
まず動いてみないと何も始まりません!
正直に本音を伝えること
もう一つ日本人独特だなとこっちに来てすごく感じたのが「その場で同意しておいて、後出しで色々言ってくる(小さいことも大げさにして)」こと。
これには複数の同僚が混乱していました。
「会った時はハッピーで満足してたのに、後からとんでもない量のメール来てびっくりした」
「対面で話した時はこれでオッケーって言っていたのに、後になってこれは嫌だ…とか言ってこられて困惑した」などなど。
「嫌なこと、興味のないこと、一見ネガティブに思われること」はその場できちんと伝えるのが、海外では大事です。
その場で同意すると「相手は満足している」ともちろん捉えますし、後から不安を言うのはこちらの文化では理解されにくいことなんだなと気づきました。
まとめ
私が現地企業に就職して約10か月、その中で発見したイギリスの職場環境・日本との違い・海外で働くにあたり大事な姿勢について、個人的な視点から書いてみました。
自分の人生に主導権を握る、生殺与奪の権利を会社に握られない、そんな職場がこの世に存在しているんだと本当に驚き!
私が意識していたことはこの3つ。
- 違いを受け入れて柔軟に適応していく
- 積極的な姿勢でいる
- コツコツとこなしていく
一番大事なのは「色んな違いを柔軟に受け入れること」だと思います。
日本と比べて「日本ではこうだったのに~…」とかもちろん思うことも多少なりありますが、それにいつまでも執着していてはもったいない。
私は割と何に対しても「そういうもんなんや」と適応できるタイプだったので、異国の地で未業種・未経験職種に従事でも、柔軟に受け入れてリラックスして働けるようになりました。
違い・多様性を受け入れることで、自分の人生の糧・成長のきっかけになっていくと身をもって実感しています。
ただ、その性格ゆえに、雇用契約書や条件には注意を払うようにしています。
「ここもう少し交渉できたのかも…?」とふと思ったこともあり、「何でもかんでも受け入れる前の最低限の確認」は必要だと感じたからです。
でも、この柔軟さがあったからこそ、今の楽しく働けている環境があるのだと思っています!
私がどういう風に成長・内面の変化を感じていったのか、詳細は次回の記事をお楽しみに!
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