こんにちは!ロンドン暮らし2年を経て、現在は日本在住の栞です。
今回は「リラックスして、気を張りつめなくても良い働き方があるんだ…!」と良い意味で衝撃を与えてくれた、イギリスの職場での気付きをシェアします。
ロンドンは都会でありながら、ゆるくて自由な空気で「完璧じゃなくていい」ってことを気付かせてくれた場所。
同僚はイギリス、イタリア、スペイン、フランス、トルコ、ポーランド、ギリシャ…と色んなバックグラウンドを持つ人たちがいて、日本人は私ひとり。
それでも、前職の日系金融機関よりも心に余裕をもって働くことができていました。
心に余裕をもって働けていると、日常でも焦ったりすることがなくなって、周囲の良い部分に目を向けられるように。(私の場合は金融で働くと本当に性格がゆがんでいきました…(笑)インスタでそのような投稿をしている方を見かけて「あの会社だけじゃなかったんだ…!」と気付いた)
▼前回の記事はこちらから読んでみてください。
Live to work ではなく Work to live
元々、某日系金融機関の事務の仕事をしていた私。
営業・マーケティング担当として働くイギリスの教育関連の職場は、あまりにも違いすぎて「こんなゆるくていいの…?」「ほんまにこれでええねんな…?」と目にするもの全てに驚きました。
それと同時に「もっとリラックスして仕事していいんだ」と気付いて、良い意味で気楽に、自分らしく仕事ができるようになりました。(そのおかげで「ザ・日系企業で働くのはもう無理!」と思うようにもなったけれど)
来る2月。その年の冬は曇天が続いていてなかなか晴れ間も見えず、ある日「来週の金曜日は晴れ模様」との天気予報が。
私の上司(Director)は「晴れ予報」という理由だけで有休申請を入れてることが発覚。
その後、別の同僚も「動物園行きたいってずっと思ってるねん!」と、その金曜日がほんまに晴れになるっていう確証を待ってから、ついに前日の木曜日に有休申請。
別の晴れの日も午前はリモートワークをして、午後は有休を取ったりしている姿もよく見かけました。
金曜日にオフィスで仕事をしていると「今日金曜やしやることやったら帰り~」と、定時の30分前に帰る同僚。もちろん私も退社。
なんなら金曜日以外の曜日に、部長クラスの上司が定時10分前に退社するのも何度か目撃。
ノルマを達成した月には1時間早く切り上げて、パブで飲んだり。
この緩さってこの会社だけ?と思ってたけど、そうじゃなかったことが分かりました。
イギリスでは金曜日は在宅勤務する人が多く、木曜日の夜が日本で言う「華金」にあたります。
その木曜日、金融街のBankというエリアに16時30分頃に行くと、パブの前にはかっちりスーツを着た方たちで溢れかえっている様子を目の当たりにしました。
あのエリアはたくさんパブがあるのに、どこのパブも席が全然空いてなくて、外で立ち飲みしている人だらけ。
16時30分の時点でその景色が広がっていたから、この人たちいつから飲んでいるの…?と疑問が出てきたけど、まさに「TGIF!(Thanks God, it’s Friday)」を具現化したような景色に(厳密に言うとThursdayだけれど)、感銘を受けました。
前職の日本の職場では緩さがあまり感じられなかったし、現在仕事をしているコワーキングスペースではランチを食べながらノートパソコンで仕事している人や、むしろ「ランチ食べました…?」って人もいるくらい常に仕事している光景をよく見かけます。
日本は「仕事をするために生きている」「仕事が人生」のような感じがするけど、イギリスは「生きるため、人生を楽しむために仕事をしている」。
仕事が人生の中心になっている人は少なくとも私の職場で、私が知る限りではいませんでした。
みんなそれぞれ自分の人生をエンジョイしていて幸せそう。
この緩さがとても良かったし、緩いからといって仕事が遅延しているわけでもない。
緩くても仕事はみんなちゃんとしていて、経営、経済はちゃんと回っていることを知り、私が今まで見ていた世界は狭かったんだと気づかされました。
お互いを知るための雑談
前職では少し笑って雑談をしていると「笑い声抑えて」「喋りすぎ」と課長に言われ、少しの雑談も許されないような環境。
周りに影響を及ぼすくらいの声のトーンでは話していなかったし、私はそんなお喋りで大声で笑うタイプでもないのに…。
どちらかというと「静か」「あまりしゃべらない」と言われてきた私が笑い声で注意されてる…⁉と逆に新鮮な気持ちにもなりました(笑)
私は正直周りの倍以上の仕事を効率よくこなしてたタイプで、口だけじゃなく手も動かしてたし「やるべきことやってますけど?」と思いながらも、「職場では雑談してはならぬ」という軸が刻み込まれていました。
ところが、イギリスで働き始めてびっくり。
みんな仕事に関連しない話題をめちゃくちゃ喋る!
“How was your weekend?” “Do you have any plans tonight/ this weekend?” と聞かれることは常で、「ほんまに私の週末や予定気になっとんか?どこまで喋ったらええねん」と最初は思っていました。
でも聞き返すと「金曜の夜は○○をして、土曜日は△時までゆっくりして夕方は家族とディナーをして、日曜日は□□へ買い物行って~」と、みんな包み隠さずぜーんぶ教えてくれる。
だから私もありのままを伝えるようにして、その何気ない”How was your weekend?” “Do you have any plans tonight/ this weekend?” から、その人の趣味や好きなことが分かって会話が広がっていくことに気付きました。
旅、本、サッカー、コンサート、”Would you rather…?”の質問の嵐(笑)…色んな話題を話して、少しの雑談さえ注意されていた環境に慣れていた私には、これに慣れるまで少し時間はかかったけど、とても楽しく充実していました。
少なくとも前職では一切話題に上がることがなかった恋愛の話も、仕事中に普通にしていることにも驚き。
ただの「雑談」ではなく「お互いを知るためのコミュニケーション」
それがとても居心地よく、「働き方」「職場」というもののイメージが一新されました。
「弱みをなくす」のではなく「強みを活かす」文化
私の中で一番心が楽になったのは、「強み、あるものを活かそう」という文化です。
日本では金融機関の事務、イギリスでは教育機関の営業&学生サポートと、未経験業界・職種への転職。
自分の仕事が早く終わって手持ち無沙汰になることもよくあり、その時には同僚のサポートにも入ることもしばしば。
それでも、課長からは「あなたにはリーダーシップとか人をまとめる力が足りてないから、これからはそれを意識してほしい」とのこと。
仕事はこなせていたので評価はちゃんとされていたけれど(でもそれだけ頑張っても、勤続年数長い人より高い給与やボーナスをもらえることはなかった)、課長は私に期待をして昇進させるためにそのようにアドバイスとしたこと、会社員としてそれを目指す必要があることは理解しています。
でも、当時の私は「人の上に立ってリーダーシップ発揮するとか、まとめるとかめちゃくちゃ苦手なんですけど…私はプレーヤーとして仕事をこなす方が力発揮できるのに…」とモヤモヤを感じていました。
一方イギリスでは、このようなアドバイスを上司から伝えられたことは一度もありませんでした。
「この業界も職種も初めてで自分のやり方が合っているのか分からない」と部長に本音を言ってみると、とてもありがたい言葉をいただけて、それが心の重荷をスッとおろしてくれました。
"Just be yourself. You don't have to change anything you've been doing. You've been doing good job and I can see customers trust you. Don't think about the revenue. Money comes after. Just be yourself and believe in yourself."
「ただありのままの栞でいてくれたらいい。今やっていることは何一つ変える必要はない。今までとてもよくやっているし、お客さんも栞のことを信頼しているのも分かってる。ノルマや売り上げのことは気にしなくていい。お金は後で付いてくるものだから、自分らしくいて、自分に自信をもって」
今までの職場…というか人生でこんな温かい言葉をもらうのは初めて。
与えられた以上、期待以上の仕事をこなしていたけれど「これでいいの…?」「私もっと仕事できるはずやのに…!」とやることはやっていながらも、謎に焦っていました。
その焦りがこの言葉で泡のように消えていった。
前職では、お手洗いに行ったりお茶を飲むのも忘れるくらいの仕事量・忙しさ・ピリつき具合。
私も同僚も「あることをしようと思い出して、そこまで歩いている途中に誰かに話しかけられたら、何したかったのか忘れて、一旦自席に戻って記憶を呼び戻す…」というようなことが何度もありました。
それと比較してしまって「私全然仕事してない…!」って思ってたけど「全然そうじゃなかった、ちゃんとできてたし周りの同僚や上司も見てくれてた」と気づかされました。
「できていること」「やってきたこと」に目を向けてくれる文化が初めてでとても新鮮で、「これで良い。緩く、リラックスしながら仕事していい」と自分に許可を与えられたような価値のある職場でした。
まとめ
日本では生活する中でよりも、職場で息苦しさを感じることが多かった。
それがイギリスに行くと、息苦しさ、窮屈さを作っていたものから一気に解放されたような感覚に。
金融事務での経験のおかげで、正確・迅速に仕事する術が身についていたのは良かったなとは感じています。
私の中では「通常モード」(何なら少し省エネモード)で仕事を淡々とこなしているだけで、とても評価されて「え、これで⁉」と感じたこともしばしば。
でも、せかせかピリピリして働かなくても、仕事はちゃんと回ることを認識したし、それがほんとにストレスフリー。
日本の職場は何か不満があっても感情は出さずに内に押し込める人が多いと思うけど(まぁ私はそれが全て表情に滲み出てはいたし(笑)、周りを見ても「イライラしてるな」というのは感じ取っていたけれど)、イギリスでは感情は押し込めずほぼ全部表に出してて、それを見るのも新鮮でした。
感情とか考えって、こんなに表に出していいんだ…!と気付かせてくれて、「○○しても良い」という許可をたくさん与えてくれた職場。
そんな職場だったからこそ「日本人ひとり」という環境でも、怖気づくことなく自分らしく働くことができたと感じます。
私の場合は、元々ヨーロッパに憧れがあって、国・職種・業界を変えて、憧れの土地でようやく抑え込んでた自分を解放することができた。
みなさんを解放させてくれるものは何ですか?
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